2014年01月20日

EXODUS CHAPTER ONE その9

 アイアコンの記録官であるアルファ・トライオンは、オライオン・パックスよりもはるかに年上であった。サイバトロン文明の最盛期である、スペースブリッジによる拡張時代から生きているという噂もあった。それはつまり、次元の橋に乗って他の星に行くことができたということに違いない……。
 「オライオン・パックス」アルファ・トライオンが言った。「わしの作業の邪魔をするのは何用があってのことかね?」
 「助言を頂きたいのです」オライオンはメガトロナスの記録を起動した。アルファ・トライオンは尖筆(スタイラス)を下ろした。それは彼が机の上に置いてある一冊の本に記入するために使っているものだった。アイアコンの記録官は、サイバトロン星の歴史上で起きたことの実質的にほぼ全てを記録したデータベースと限りない数のハードコピーを所有していながらも、尖筆と本を自らのインターフェースにしていた。オライオン・パックスが知る年長のサイバトロニアンの多くがそうであるように、アルファ・トライオンは変わり者であった。
posted by シグマ at 19:52| Comment(0) | TrackBack(0) | TRANSFORMERS: EXODUS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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